「旅行者の朝食」 米原万里

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世界各国の食事情から、食いしん坊な身内の赤裸々事情まで。とにかく食に関した爆笑エッセイ集がこれ。
出てくる話、出てくる話、こちらのハートと胃袋を直撃するが、中でも胸に残ったエピソードはこれ。
著者にはお金持ちで食いしん坊な叔父さんがいて、小さな頃から可愛がってもらったのだそう。
その叔父さんが亡くなる数日前に、お見舞いに行った病院で、すでに意識が朦朧として著者の顔の見分けもつかないような状態である病人が、ふと目を開けて、消え入るような声で言った最後の言葉。

「(帰りの新幹線で食べる)駅弁は、八角弁当にしなさい」

すーてーきー! (そっと目頭をぬぐいながら)
最後の最後まで美味しい食事を忘れない。なんと見上げた心構えであろうか。
そんなお金持ちで食いしん坊な叔父さんがわたしにもいたら良かったなあ。
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by agco | 2004-12-18 22:39 | エッセイ
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あまりに自分の忘却力がすごすぎるので、面白かったものも面白くなかったものも、とりあえず読んだ本の感想を全部記録してみることにしました。コメントなどありましたらご自由にどうぞ。
by agco
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