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「鏡の影」 佐藤亜紀

佐藤亜紀ブームが訪れているので、当分ここのところの記録は佐藤亜紀つづきとなることでしょう。
本書もまた面白い! すばらしく面白い!
主人公であるヨハネス氏の妙にだめだめしかったり朴念仁だったり学究肌のくせに美少女に恋してみたり美女に抵抗してみたかと思えば陥落した時にはそれはもう底なしだったり、まあいろいろとその人物造詣にはときめくものがあります。
そしてなによりヨハネス氏のお供というか、ファウストに対するメフィストフェレス役にあたる“悪魔”シュピーゲルグランツ君が超~~~~~~可愛らしくてですね、大変によかったと思います。かわいいのは顔もなんですが、性格もです。いわゆる「イイ性格」というやつです。
この微妙な主従が様々なトラブルに巻き込まれつつもついに神学上の真理に到達したときに、そこには哀れな結末が待っているのです。
いっそこのお話には続編があってもよかったと思うくらいなのですが、本書が巻き込まれた出版上のトラブルを思うと、きっと永遠にないのだろうなあ……。
そのあたりの経緯は検索すればあっというまにわかりますが、それを知って、新潮社に対するイメージがはなはだ低下いたしました。こんないい本を絶版にするだなんてひどいよ新潮社。文庫化してほしいくらいだよ。
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by agco | 2007-06-06 00:31 | 伝奇・時代・歴史

「天使」「雲雀」 佐藤亜紀

おおお佐藤亜紀、最高。なんでもっと早くに読んでおかなかったんだバカバカと自分を責めたくなるくらいにツボに入りました。
重厚な世界観、精妙な描写力、それぞれに個性的で魅力的な登場人物たちと、非の打ち所がありません。
「雲雀」は「天使」のその後だったりサイドストーリーだったりを集めた短編集であり、「天使」を読むならこっちもおさえておくことを激しくおすすめします。
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by agco | 2007-06-03 00:26 | 伝奇・時代・歴史

「記憶の書」 ジェフリー・フォード

「白い果実」の続編。今回のリライト担当が山尾悠子さんではないのはなぜ(遅いのかな…とか、かんぐってしまう)。別にいいけど。

元・観相官のクレイは、今は平和に暮らしていたが、あるとき村に機械の鳥が飛んできて、謎の黄色い霧を撒き散らすやいなや、人々は深い眠りに落ちて目覚めなくなってしまう。
人々をこの眠り病から引き戻すために、クレイはかつての独裁者ビロウのもとへと赴くが、なんとそこではビロウ自身が同じ症状を起こして眠り込んでいた。病の治療薬を手に入れるために、クレイは人の心を持った魔物ミスリックスの手を借りて、ビロウの夢の中の世界へ潜入する。

さあさあ、今回もとんでもないイメージの奔流に押し流されて、千変万化な象徴の絡まりあった虚構世界との格闘がはじまります。ジェフリー・フォードはすごいなあ。
素直に面白かったです。
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by agco | 2007-06-01 20:02 | 伝奇・時代・歴史



あまりに自分の忘却力がすごすぎるので、面白かったものも面白くなかったものも、とりあえず読んだ本の感想を全部記録してみることにしました。コメントなどありましたらご自由にどうぞ。
by agco
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