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Musical Baton

Oh No! 族長の初夏さんからMusical Batonなるものが回ってきてしまいました。
書くけど…書くけど、結構こういうの苦手です。特に音楽ってわたし大抵聞き流しだもの! 選べないもの! といいつつ何か書いてみますが、音楽も本同様に聴いたそばから忘れるタイプなので、なかなか難しかったです。

■Total volume of music files on my computer (コンピュータに入ってる音楽ファイルの容量)
 限りなくゼロに近いkb。
 パソコンで音楽を聞きません。以前に平沢進の無料試聴用ファイルを落としてきたことがあるくらい。

■Song playing right now (今聞いている曲)
 「SING A SONG」SINGER SONGER
 アルバム買ったばかりなので。

■The last CD I bought (最後に買ったCD)
 「ばらいろポップ」SINGER SONGER
 こっこちゃんとくるりの人たちがやっているバンドのファーストアルバム。こっこちゃんもくるりも好きだけど、それが一緒になったら一体どういうことになるのかと少し心配していましたが…。なんかわりと、こっこちゃん色が強くて(強すぎて?)ソロだったときとあまり変わらない気がする。大分ポップになってはいるけど。こっこちゃんが楽しそうなのがいい。

■Five songs(tunes) I listen to a lot, or that mean a lot to me (よく聞く、または特別な思い入れのある5曲)

「焼け野が原」Cocco
こんなすごい曲を歌ってしまったら、もうやめようと思うのも仕方がないかもなあと思ったCocco最後の曲(といいつつその後もいろいろ歌っている)。

「聖なる海とサンシャイン」The Yellow Monkey
この曲を聴くと目の前に何かの風景が広がる。

「After Image」SOFT BALLET
この頃のソフバは良かったなあ。

「菩提樹」天野月子
天野月子は特にこの曲がというわけではないけど、全体的に好き。

ラフマニノフ ピアノ協奏曲3番or4番(選べない!)
ごくまれにクラシックも聴きます。でもこの曲は誰かの小説に出てきたのがきっかけで聴いたような。しかしどんな出会いであろうと、いいものはいい。

そんな感じで、次なるバトンは…誰に渡していいのか想像もつかないので…
naoさん(月着陸船
kanjinkankyoさん(閑人閑居
yuiga28さん(愚者のつぶやき
林さん
あきこちゃん

あたりの方、もしここを見ていてやる気が起きたらよろしくお願いします(笑)
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by agco | 2005-06-29 22:41

「銀の檻を溶かして」 高里椎奈

薬屋探偵妖綺談シリーズの一作目にしてメフィスト賞受賞の、作者のデビュー作。
なにかと名前を聞くので、文庫化したのを機会に手にとってみた。
が。
……が。

ごめん、わたしが読むんじゃなかった。詳しいことを書こうとすると山ほど暴言を吐くことになるので、あまり感想を言いたくない。妖怪が出てきて人間には出来ないようなことをやるというのは別にいい。でも作者の人間感情の扱い方はあんまりだ。これが書かれた当時の作者の年齢(22歳?)を考えればこんなものなのかもしれないけど、それにしたって浅い。むごい。
メフィスト賞ってなんでもありなんだな、ていうか、いつのまにライノベの賞になったんだろうと思った。これ、ホワイトハートとかから出した方がよくない?
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by agco | 2005-06-28 22:45 | ミステリ

「白いへび眠る島」 三浦しをん

故郷の過疎の島に13年ぶりの大祭のために戻ってきた悟史は、そこで次々と怪異に遭遇する。名を決して口にしてはならないとされている「あれ」が現れ、島には空間のひずみが生まれ、世界がひっくりかえる。特別に「見える」力を持っている悟史は、持念兄弟と呼ばれる関係の光市とともに、力を合わせて島を救おうとする。

えーと、悪い話じゃないんですけど、ものすっごく普通というか、もうひとひねりないとあまりにも無個性な話だなと思います。
神社の次男の荒太さんは、あんな容姿であんな性格なのにどうしてこんな名前なんだろう。何か意味があるのかなあ。別にいいけど。
いやあ普通すぎて特に感想もないや。
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by agco | 2005-06-27 22:53

「夜のピクニック」 恩田陸

昨年の本屋大賞受賞作。
恩田陸は若人を書かせると上手いなあ。今風すぎもせず、かといって古臭くもなく、普通に地方の高校生はこんな風じゃないのかなというくらいの、リアリティのある若者ぶりです。

24時間、夜を通して歩き続けるという学校行事「夜間歩行」の間には、実に様々なドラマがある。恋あり、出生の秘密あり、出会いや別れがある。登場する高校生たちはみんな個性があって、地に足をつけて生きている。未熟ではあっても、未来にむけてきっちり顔を上げている。
ちょっと性善説に偏りすぎている気もするが、爽やかで読後感のいい物語である。

わたしももう一度高校生くらいに戻りたいなあー。
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by agco | 2005-06-23 00:15 | その他創作

「記憶を書きかえる 多重人格と心のメカニズム」 イアン・ハッキング

多重人格とはいかなるものか、その症例がはじめて報告された頃から現在にいたるまでを、非常に広い視野から辛口に分析する本。
その語り口は辛口というより、もはや辛辣の域へと達していて、この人はこんなに暴言を吐いて業界から総スカンを食らったりしないのかしらと心配になるほどだが、幸いなことに(?)筆者は医者でもカウンセラーでもなく哲学家なのだそう。ならば安心。(なのか?)
辛辣といっても、何もかもに噛み付いている訳ではなく、用語の用い方や過去の文献の引用の仕方に対して厳密さを求めているだけで、むしろその態度は学者としては正しいはずだ。

本書を読んでわかったことは、多重人格という精神病の症例が、決して単なる個人の精神の異常ではなく、社会のあり方と密接に関係しているものであるということだ。
最初の多重人格の症例の報告は18世紀の後半であるが、当時はそれは<多重人格>とは認識されておらず、躁鬱病の極端なもののように思われていた。それが明らかに異なる複数の人格の様相を患者が見せ始め、<二重人格>という発想が生まれ、それがあるとき二重を越える<多重人格>へと発展し、やがてはひとりの人間の中に100もの人格断片が認められることまでが起きるようになった。
それはカウンセラーや医師の側の認識の変化によって導き出された症状でもあるが、それ以前に物語や風説によって、患者の側に事前に多重人格という症状に対する知識が存在し、どのように振舞えばいいのかを患者が知っているから症例が増えるともいえる。
しかしそれはすべての多重人格者が偽者だということを意味しない。患者が自らの異常を外部に訴えるためにいかなる手段を用いるかの、ひとつの可能性を社会は提供したにすぎない。
そして、この異常が何を原因として発生するかということについても、社会情勢の変化は色濃くその影響を落としている。
過去にはそれはヒステリーの産物だといわれた。それが後には戦争の後遺症だといわれ、現在では幼児虐待が遠因だということになっている。
しかしこの幼児虐待という用語そのものが、過去には存在しなかった。セクハラと同じで、ある頃から一線が引かれ、こういう態度はいけないと過大なまでに声を大きくして叫ばれるようになっている。
確かに幼児虐待はいけないことだ。誰に聞いてもそれは良くないという答えが返ってくるだろう。不快で陰惨な犯罪である。しかしそれが多重人格の原因であると、大人になってから自らの親を訴える子供たちは、果たして自らの過去を正しく思い出しているのか。
記憶とはあいまいなものである。催眠術などを用いて思い出される記憶というものの信憑性の疑わしさは、あえて語るまでもないが、それにも増して長い年月が経過した後の<過去>そのものの文脈が、現在とは異なってしまっている。
現在では犯罪とされるようなある種の行為が過去のある時代においてはまったく犯罪ではなかった。そんなことは往々にしてある。
日々、人の記憶は書き換えられる。
そして同時に社会というもの、ひいては時代というものも刻々と移り変わる。
多重人格というものの取り扱いも、そうした中で決して一定ではなく、流行もあれば廃れもする。
時代時代の文脈を読み解かなければ、こうした精神医学上の症例も、その本質を理解することはかなわない。

まとめるとこんな感じですかね。面白かったけど、長い本でした。
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by agco | 2005-06-22 23:21 | ノンフィクション

「輝く断片」 シオドア・スタージョン

この本はいい。最近出た何冊かのスタージョンの本の中で、一番いいと思う。
一応はSF作家として扱われているスタージョンであるが、彼の資質は特にそのジャンルに限定されたものではない。むしろ彼の、人間性の奥に秘められたひそやかな部分を緻密に描き出す手法、繊細な人間心理の観察は、純文学の方面にでも十分に通用したことだろう。
本書には、読者の通俗的な観念を吹き飛ばす勢いの物語がいくつも収められている。

特に後半、「ニュースの時間です」「マエストロを殺せ」「ルウェリンの犯罪」「輝く断片」の4本の流れは圧巻。スタージョンの描く人間に特徴的な、内向的なやさしさと残酷さ、周囲の無理解とそれに打ち勝とうとしてあがく無残な努力とその結末が、余すところなく書かれている。

1作1作に対する細かな説明や感想は省くが、なかなかに高質な一冊であると思う。
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by agco | 2005-06-20 00:05 | SF

「御書物同心日記<虫姫>」 出久根達郎

江戸城内、将軍家の御書庫、紅葉山御文庫に勤める御書物方同心である東雲丈太郎は、その仕事が天職であるといってよいほどの本の虫であり、少しとぼけたような、意外に切れ者でもあるような、なんとも愛着の持てる人物である。
その同僚や家族やなじみの古本屋なども巻き込んで、本に関した様々なトラブルに巻き込まれては、なんだかんだとのどかに収拾をつけている。
短篇のひとつひとつは、ものすごい盛り上がりがあるとか、あっと驚く仕掛けが最後に待っているとか、そういうことはないのだが、淡々としながらもしみじみとした味わいがある。
ミステリ的な読み方よりは、このシリーズに描かれる江戸時代の古書事情や、御書物方同心というのがどういう仕事をしていたのかの方に実は興味をそそられている。
出久根氏も元は古書店を経営していただけに、色々と事情に詳しくもあり、時代を超えて共感できる面もきっとあることだろう。
本の好きな人にはたまらない、とてもいい本である。
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by agco | 2005-06-19 23:45 | 伝奇・時代・歴史

「タコの丸かじり」 東海林さだお

丸かじりシリーズ第二段、というわけではなくて、わたしの読んだのが単にこれで二冊目というだけ。でもまあ発行順に読む必要はないシリーズでありましょう。

あいかわらずのどかに楽しい食エッセイ。
出てくる料理や話題はどれも美味しそうなのだが、不思議なことに、今すぐそれを食べたいという気にはならない。むしろ切なくなったりしみじみしちゃったりすることが多い。
それは東海林さだおの書き方が、食に単なる美味を求めているのではなく、素材に裏に隠されたドラマをそのリアルな想像力によって、実に人間臭く描き出しているからだろう。

しかし今回のこの一冊の中で一番心に残ったのは『立ち食いそばを「評論」する』と題された一節だった。
以前に定食屋の評論をして、それが辛辣にすぎたためか嫌われてしまった(?)という経験をもつ東海林氏は、立ち食いそば屋を評論するにあたって、とにかく温かい批評、思いやりのある批評を心がけることにした。
そういうわけで東海林氏は、徹底的に立ち食いそばを誉める。いかなることであっても誉める。とにかく誉める。
その一本筋の通った姿勢は、実に効果的な皮肉となって結実している。この精神があれば、どんなまずい料理に当たっても、愉快な気持ちで食事を終えられそうである。
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by agco | 2005-06-15 23:28 | エッセイ

「生存する脳 心と脳と身体の神秘」 アントニオ・R・ダマシオ

本書の原題は「Descartes' Error(デカルトの誤り)」といいます。
ではデカルトは何を誤っていたのかといえば、本書で問題とされているのはかの有名なあの一言。

我思う、ゆえに我あり。

あれですよ。この語句をデカルトは、身体と心は完全に別物であり、身体がなくても精神は精神として存在が可能であり、その精神こそが「我」なのであるという意味で用いた。
本書はそれにまったをかけ、デカルトの二元論がその後の精神科学界に与えた影響を正し、精神(意識あるいは自己)は身体をともなってこそ存在し、情動や感情も、その成り立ちや役割は、神経学的プロセスから十分に説明されうる現象であることを主張する。
実際の臨床的な脳損傷患者の症例を多く用いた、わかりやすく、興味深い本である。

ちょっと関係のないことであるが、ジャスペロダス@「ロボットの魂」には本書を読ませたい。
この著者の主張を信じるならば、ロボットであってもその構造によっては、意識を持つことは可能になりそうだから。

意識とは何か、自我とはいかなるものか、それはまだ十分に解明されたとはいえない。しかし本書の著者のアプローチは十分に評価されるべき精密さを含んでおり、科学的な視点から形而上的と思われていた事項を解明しようとする意欲的な試みである。
それは決して魂なるものを低次元に引き下ろそうとするものではないし、神経学的にその構造が解明されたとしても、人の精神の働きの気高さも重要性も損なわれることはない。

身体と脳は密接にかかわりあっており、相互に干渉しあいながら複雑なプロセスの結果、ひとつの柔軟な反応の体系を作り出している。
身体がなければ「自己」は存在できない。
その主張は、わたしにはなかなか納得のいくものでした。
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by agco | 2005-06-10 14:22 | ノンフィクション

「博物誌」 ルナール

「にんじん」が代表作であるルナールですが、そちらは読んだことはなくて、初めて手にしたのがこれでした。「博物誌」はまさにその名の通り、様々な動植物についての雑記が(たまには動植物ですらないこともある)、ハンターでもある作者の視点、もしくはその動植物の気持ちになった作者の視点から書かれた小編集です。
その描写力は圧巻!
生気にあふれ、魅力的な美しい文章。全部が全部ではないですが、特にその前半、特に鳥たちに関する記述はすばらしいとしか言い様がありません。
翻訳物であるだけに、この文章のすばらしさは原文に起因しているのか訳者さんのセンスによるものなのか、見極めがつけがたいという問題はあるものの、もうそんなことはどちらでもいい。
地味な一冊ですが、とても出来の良い本です。
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by agco | 2005-06-09 00:01 | エッセイ



あまりに自分の忘却力がすごすぎるので、面白かったものも面白くなかったものも、とりあえず読んだ本の感想を全部記録してみることにしました。コメントなどありましたらご自由にどうぞ。
by agco
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