「1809」 佐藤亜紀

ナポレオン暗殺計画に思いがけずどんどん巻き込まれていった仏軍工兵隊大尉アントワーヌ・パスキは結局いかなる決断をしたか。
本書はパスキ氏の一人称で書かれているのであまりはっきりとはわからないのだが、この御仁、実は大変な美男子だったらしい。周り中をひそかに魅了していたらしい。もちろん顔だけの問題ではないのだろうが。
ウストリツキ公爵とその弟の大佐、さらにその妻クリスティアーネという三人に、パスキ氏は散々にふりまわされて痛い目も見るのだが、実のところふりまわされていたのはウストリツキ公爵のほうだったのかもしれない。結局パスキ氏に関わった周囲の人々(上司や同僚、オーストリア警察およびフランス警察、などなど)の大半は死んだり逃げたりして身を持ち崩している。
パスキ氏自身は意外にもさほど落ちぶれていないのが、よく考えるとすごいところだ。この人実は魔性、なんじゃ。
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by agco | 2007-07-11 20:34 | 伝奇・時代・歴史
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