「鏡の影」 佐藤亜紀

佐藤亜紀ブームが訪れているので、当分ここのところの記録は佐藤亜紀つづきとなることでしょう。
本書もまた面白い! すばらしく面白い!
主人公であるヨハネス氏の妙にだめだめしかったり朴念仁だったり学究肌のくせに美少女に恋してみたり美女に抵抗してみたかと思えば陥落した時にはそれはもう底なしだったり、まあいろいろとその人物造詣にはときめくものがあります。
そしてなによりヨハネス氏のお供というか、ファウストに対するメフィストフェレス役にあたる“悪魔”シュピーゲルグランツ君が超~~~~~~可愛らしくてですね、大変によかったと思います。かわいいのは顔もなんですが、性格もです。いわゆる「イイ性格」というやつです。
この微妙な主従が様々なトラブルに巻き込まれつつもついに神学上の真理に到達したときに、そこには哀れな結末が待っているのです。
いっそこのお話には続編があってもよかったと思うくらいなのですが、本書が巻き込まれた出版上のトラブルを思うと、きっと永遠にないのだろうなあ……。
そのあたりの経緯は検索すればあっというまにわかりますが、それを知って、新潮社に対するイメージがはなはだ低下いたしました。こんないい本を絶版にするだなんてひどいよ新潮社。文庫化してほしいくらいだよ。
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by agco | 2007-06-06 00:31 | 伝奇・時代・歴史
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あまりに自分の忘却力がすごすぎるので、面白かったものも面白くなかったものも、とりあえず読んだ本の感想を全部記録してみることにしました。コメントなどありましたらご自由にどうぞ。
by agco
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