「エロティシズム12幻想」 監修:津原泰水

はっきり言ってしまうと、想像を越えて面白くない本だった。
エロティシズムといったらこう、空気の中に色濃く漂う形のない何かを指すとばかり思っていたのだが、この本に集められているのは少しそうしたものとは違っている。
どちらかといえば、あけすけで、どぎつく、セックスに直接関わる話が多い。
つまり、非常に男性的なエロティシズムなのである。
12人の作者のうち、女性4人だけだし…監修者も男の人だし、これは仕方のないことなのかもしれない。でも正直言って落胆した。そして女性と男性の感性の差というものを改めて思い知った気がした。

しかしひとつだけ気になるのは監修者でもある津原泰水。この人の「妖都」を読んだときに、わたしは作者は女性なのかと最初誤解した。男性であるとわかって、少し意外に思い、しかし性描写には確かに男性的な部分もあるなと納得もした。
でもやはり、彼だけは完全に男性的とは言い切れないのである。男性らしさと女性らしさの両方を持っている、つまりは両性具有的であるというのがふさわしい。「どちらでもない」のではなく、「どちらでもある」なのだ。これは結構珍しいことだと思う。
ちなみにこの本の中のベストを挙げるなら、それはやはりこの人の話なのである。なんというか、気になる人だ、津原泰水…。
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by agco | 2004-08-05 13:46 | その他創作
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あまりに自分の忘却力がすごすぎるので、面白かったものも面白くなかったものも、とりあえず読んだ本の感想を全部記録してみることにしました。コメントなどありましたらご自由にどうぞ。
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