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「影のオンブリア」 パトリシア・A・マキリップ

古き都オンブリアには影の側面がある。城の壁面の裏には今は使われなくなった部屋部屋が隠れ、秘密の通路が通っている。それらのうちのいくつかは、地下世界へとつながっている。また人気のない街路、朽ちかけた廃屋の奥にもひっそりと、地下への通路は口を開けている。
地下に住むのは都市と同じくらい年経た女魔法使いフェイとその蝋人形娘のマグ。そして幽霊たちだ。
地上の都市オンブリアでは、折りしも大公が亡くなり、その妾妃は城を放逐され、幼い少年が新大公として担がれはしたが、権力はすべて謎めいた女、ドミナ・パールが握っていた。新大公をドミナ・パールから守ろうと、大公家の私生児デュコンはひとり苦渋を耐え忍ぶが、周囲は彼を唆し、ドミナをまた若君を亡き者にしようと画策する。
光と影のふたつのオンブリアが交錯し、互いに無関係ではいられなくなったとき、様々に隠された真実がその姿を現しはじめる。

この要約はおそろしくいいかげんな気がします…。興味を持たれた方は、実際にご覧になられて、正しいところを判断してくださいませ。なんだか非常に読みにくい本だった…。訳文が悪いのか、原文からしてこうなのか。
パトリシア・A・マキリップはとても好きな作家です。もう十年以上も前に6冊ほど本が出たっきり、ぱったりと翻訳がとまっていたので、新作は発表されていないのかと思っていたら、単に翻訳されていなかっただけのことらしい。あーん、ちょっと、その著作リストの未翻訳部分も翻訳してくださいよ!
by agco | 2005-03-30 01:10 | FT・ホラー・幻想
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あまりに自分の忘却力がすごすぎるので、面白かったものも面白くなかったものも、とりあえず読んだ本の感想を全部記録してみることにしました。コメントなどありましたらご自由にどうぞ。
by agco
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