言わずと知れた宮崎アニメ「ハウルの動く城」の原作なのですが、わたしがこれを最初に読んだのは、映画になるはるか昔、大体二年くらい前のことでした。それも、人に借りて読んだのでした。
で、そのときすごく面白かったことだけ覚えていて、昨年末に映画を見に行ったのですが、「あれ、こんな話だったっけ…?」という、どこがどうとはっきりとは指摘できないものの、とにかく違っていることだけは分かって落ち着かない気持ちになりました。 そういうわけで、改めて今度は自分で買って読んでみたのですが、ああ確かに違う。まったく違う。 別に原作に忠実に映画化しろとか言うつもりはありませんが、違うものにするならするで、もう少しやり方というものがあっただろうにと思います。失礼ながら、物語の出来としては、はるかに原作本の方がすんなりと納得できて気持ちのいい仕上がりです。 だって、人物の背景とか、心情の変化とかが、きちんとみんな書かれているもの。 映画は見終わった後、ハウルは素敵だったけど、話は一体何だったのだ? と、首を捻っちゃう感じだったもの。いろいろ説明を切り落としすぎです。 そういうわけで、先に映画を見てダメだと思った人、好きだと思った人、両方のタイプの人にこの原作を読んでみて欲しい。映画でもかなりのへたれ男だったハウルは、原作では一層のへたれです。自称へたれ男ハンターのわたくしにはこたえられないものがあります。ブラボーへたれ! ビバへたれ! いや、へたれ以外にも見るべきところは沢山ある、面白い本ですよ。
by agco
| 2005-01-25 23:51
| FT・ホラー・幻想
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