本書におさめられた三つの短編は、メキシコの海岸沿いに住むアメリカ人(グリンゴ)物書きの主人公が、様々な形で人から聞いた不思議な話を書き留めたという形式をとっている。
伝聞なので真偽は問えない。実証することもできなければ、その必要もない。 難破船の残骸にくくりつけられていた人魚(?)を助けた男の話 水上スキーで海峡横断大冒険を一番乗りでやるはずが、少々やりすぎたらしい男の話 さんご礁で仲間とはぐれ、奇怪な女と遭遇した男の話 人魚(?)を助けた話は少し可愛かったなあ。 メキシコの文化の香り漂う、小粒ながらもまとまった作品集です。 しかしこの本、薄いだけならともかく字がものすごく大きくて、開いた途端にぎょっとしてしまいました。行間とか、周囲の余白とかのバランスがまたすごく悪いのです。こういうの、なんとかしてほしい。 最近のえらく字のでかい文庫は一体何のつもりなんでしょうか。高齢化社会をかんがみて、目の悪い老人のための配慮なんですか。それとも現代の若者はアホばっかだから、小さい字だとそれだけで読む気をなくすとでも思っているんですか。 本が好きじゃない人は、そもそも字が大きくても小さくても、最初から開きもしないだろうと思うので、そうした配慮があまり効果的だとは思えません。むしろ読みづらいし、ついでになんだかすごく損をしたような気になるので、できればやめてほしいんだけどなあ。
by agco
| 2004-11-17 23:58
| FT・ホラー・幻想
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