「4TEEN」 石田衣良

この物語の主人公である、ぼくことテツローくんをはじめ、仲良しグループ4人はどの子もすごく懐の深い、偉大な14歳なのである。
彼らが次々に遭遇するできごとは、どれもこれも相当にディープで深刻で、現代社会の暗い部分の真っ只中を貫いている。しかし彼らはそれに屈しない。軽やかに、心優しく、決して何も馬鹿にしたり他人事にしたりしないで、まじめに受けとめていく。
日本中の14歳がみんなこんな子たちばかりだったら、世の中はとても平和になるのに違いない。しかしそれは、この物語の子供たちが現実離れしているという意味ではない。こんな子たちもいる。きっといる。ただ彼らがこんな風に仲良くつるめる距離に互いがいたこと、一緒にいられたことは幸運以外の何物でもなく、それゆえに彼らが4人でいられる今という時間は貴重で尊いものなのだ。
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by agco | 2004-08-20 21:35 | その他創作
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あまりに自分の忘却力がすごすぎるので、面白かったものも面白くなかったものも、とりあえず読んだ本の感想を全部記録してみることにしました。コメントなどありましたらご自由にどうぞ。
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